明け渡しの基礎知識
民事執行は右のような流れで行われます。詳しくは以下のそれぞれの項目をご覧下さい。
即決和解、訴訟上の和解、判決などで賃借人が退去すべきと決まった場合でも、賃借人がその通りに退去しないことがあり、その場合には強制執行(強制退去)が必要となります。
強制執行は、執行裁判所という執行を専門とする裁判所に申し立てます。
申立をした数日後、執行官・弁護士・立会人が不動産所在地に行き、執行官から賃借人に対して退去するよう執行の催告がなされます。強制執行の予告です。この時点で賃借人が素直に任意退去することも多くあります。通常はこの催告日から1ヶ月後が執行期日となります。
催告をしても任意に退去しない場合、現実に強制執行がなされます。執行期日には執行官が指揮をして鍵屋や運送屋が賃借人の荷物を全て強制的に運び出します。(賃借人の荷物は1ヶ月間倉庫に保管されてから売却されます)
この強制執行の費用が非常に高く、50万円を超える場合も多くあります。(本来は賃借人から回収すべきものですが、現実にこれを回収することが困難な場合が多いと思われます)